INTERVIEW

SPECIAL INTERVIEW vol.03
アーティスト

舘鼻 則孝

tate06

「日本の品質」=「裏側に込められた技術や工夫、こだわり」

日本って素材もそうだし、技術もそうだし、恵まれていると思うんですね。
そろってる方だと思う。
同じ技術はもちろんあります。鋳物にしても、海外で作ることはできる。
だけど、そこに至るまでのアウトプットとして、例えば、材料自体を整える、調整する技術だとか、お客様に見えない部分の裏の技術だったり……陰の立役者みたいな。
そういう人がたくさんいると思うんですよ。日本の職人さんの中には。
自分が大学で着物染めていたときに先生から聞いた話では、
例えば、型染めのための型紙を掘る職人がいるじゃないですか。
彼らの工程に、柿渋を塗った紙を何枚も重ねていく作業があり、その間に絹の糸を入れていく作業がある。型紙と型紙がバラバラにならないように補強する為に絹の糸を入れるんですよ。そのための女工さんがいたんだけど、それで人間国宝になった人は一人だけだと言っていた。そんな技術があるなんて僕らは知らないし、表にも出ないし、それが人間国宝になるって感覚ってどんな感覚なのかわからないけど、そういう部分が日本の物作りを支えているんだと思うんですよね。

「日本の品質」=「職人の技」

やっぱり、成り立ちというか、日本は工芸の国ですから、用途がある芸術と考えたとき、例えば刀。用途がありますよね。芸術的に優れたものとしても、いまだに認識されているじゃないですか。日本独特ですけどね。用途のある芸術を極めたというか。面白いのは、かわり兜。あれは目立つため。死んだときに目立ってないと、偉い人に「あの目立っているやつはだれだ」って言われるようにアピールしておかないと、自分の家族を養ってもらえない。
のちの家族のために、わざと目立つ格好で死んだりとかあったらしいです。
日本の人たちが考えた、ものづくりに対する思いっていうのは、すごく色んな事が理由になっていると思うんですよね。かっこいいもの作ろうとか美しいものを作ろうと思ってやっていたとも限らない。
残すべきことは、やはり職人の技だと思う。
だけど、作るものは変えたほうがいいと思う。
より良い物を作るというよりは、より時代に合わせたもの。
文化として、世界に輸出できるような、ものづくりが出てくるといいですよね。

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