INTERVIEW

SPECIAL INTERVIEW vol.05
和紙デザイナー

堀木 エリ子

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「日本の品質」=「使えば使うほどに増す質感」

手漉きの和紙は、使えば使うほど質感が増します。作ったその時よりも、むしろ一年後

二年後の方が、質感が落ち着き、深みを増すというのが和紙の一つの特徴ですね。

もう一つは、使っても使っても強度が衰えない、劣化しにくいということが魅力です。薬品を使っていない、パルプを混入していないから、強いまま何年ももつわけです。 素材の違いでもありますけれど、一点一点丁寧に作られているという、人間の五感から生み出されているものであるということが、大きな違いに繋がっているような気がします。

物の背景に職人さんの精神性とか日本人の美学がきちんと存在している。そういったことが、和紙に限らずいろんな日本のモノ作りの中に あるということなんです。

「日本の品質」=「移ろう、という美学

私が本当に「日本らしいな」とモノ作りに関して思うのは、「移ろう」という美学があること。 例えば、和紙の表側からライトを当てたときと、裏側からライトを当てたときでは、表情が大きく変わる。それが日本語で言う「情緒」とか 「情感」というものにつながるんですね。

季節を楽しみ、移ろいを楽しむ。ファッションであろうがどの世界でも、それを愛でて楽しみ、自分のものとして楽しく表現していくということが、日本のモノ作りにはあると思うんです。

最近は、楽で安い物が中心にはやっていく。それはそれで、ライフスタイルとして非常に機能的で良いわけです。けれども、やはりきちっとスーツを着るときには、スーツが着られるような自分の精神状態であったり感覚っていうものも、並行して守っていくべきであり失わないでほしいなと思いますね。

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